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中学生と高校生と 若いおかあさんの だいじょうぶ…話







『 ぷくちゃんの すてきなぱんつ 』( さく・ひろかわさえこ  アリス館 )
中学生や 高校生とも読みあう本。


おもらしをする ぷくちゃんに おかあさんは
「 だいじょうぶ だいじょうぶ!」と くりかえす。

読み終わった後 中学生の女の子が 
「 だいじょうぶですよね… 」と つぶやいた。

ちいさな声で もう一度
「 だいじょうぶですよね… 」

なんの保証も できないのだけど
「 だいじょうぶ! だいじょうぶ‼️   うん。だいじょうぶ❣️ 」
とにかく 彼女に向かって そう 言ってみた。

そしたら 「 ですよね‼️ 」と 笑顔が返ってきた。




ある高校生は 読み終わるなり この本を抱きしめた。

「 おばちゃん。私 この本 買うわ! 」
「 えっ? 880円 も すんで… 」と 余計なことを言ったら
「 ええもん! バイトして 買うもん! 」


中学生も 高校生も 誰かに言って欲しかったんだろうな。
「 だいじょうぶ  だいじょうぶ… 」って

ぷくちゃんのおかあさんに 言ってもらって ほっとしたんだろな。




子育て真っ最中の 若いおかあさんは
「 だいじょうぶ だいじょうぶって …。
現実 そんなことばっかり ゆうてられへんねんけどなぁ~ 」
それから
「 ほんまに だいじょうぶなんかなぁ~ 」
と 言いながら 笑ってた。


元気で ちょっと シャイな ヒデくんの話

ヒデくんも 元気な子。
日がな一日 外で遊び、たーくんと一緒にやんちゃもする子。

ある日 私の姿を見た途端 ヒデくんは あたりを キョロキョロ。
誰もいないと 確認してから 近ずいてきた。

いつになく しおらしい。

「 おばちゃん… これ… 」
後ろにまわしていた手から ちいさなきいろい花。

「 これ。くんくんの花! おばちゃんに あげる!」



『 はなを くんくん 』(  ルース・クラウス ぶん  マーク・シーモント え   きじま はじめ  やく  福音館書店  )の 最後にでてくるのと 同じ きいろい花。


私が受け取ると ヒデくんは ぱっと 駆け出した。

しばらくの間 ヒデくんに 握られていたのかな…。
ちいさなきいろい花は ちょっと しんなり。


ありがとう。の言葉を ヒデくんに届けられたのかどうかは 覚えていない。

この本を手にするたびに 思い出す。


元気で やんちゃな たーくんの話

たーくんは 元気で やんちゃ。毎日 飛び跳ねながら遊んでいる子。

「 絵本、読もか… 」の時間も 友だちを引き連れて その場から離れて わいわい。


ある日 たーくんが 珍しく ひとりで砂場にいた。
ぶつぶつ つぶやきながら 砂の上で ミニカーを走らせている。

なにを言っているんだろう と 後ろから近ずく。
「 みおを ひいて…  みおを ひいて… 」

ミニカーが 静かに動いている。




少し前に 読んでいた『 よあけ 』( ユリー・シュルヴィッツ  作・画    瀬田貞二 訳  福音館書店 )
の 一節と 気ずいた。

たーくんが手にしている ミニカーは 今、澪を引いているんだ… 
たーくんは 今、シュルヴィッツの 世界にいるんだ…

もうすぐ   たーくんの中で やまと みずうみが みどりに なる…のかもしれない。


今 声をかけるのは もったいない。

たーくんの静かな時間が もう少し 続きますように…
と そっと 離れた。


しりとりあそび…の 本。遊ばな もったいない本







『 しりとりあそび しろとくろ 』『 あか・みどり・き 』『 ちゃいろ 』
( 星川ひろ子・星川治雄  小学館 )
子ども達を 巻き込んで わいわい 遊ぶ本。

まずは 『 しろとくろ 』 
表紙をめくって「 これは? 」と 指指すと 子ども達は 自然に 「 くろ… 」と 声を出す。
「 じゃあ これは? 」「 しろ… 」「 これは? 」「 くろ! 」
「 くろ。しろ。くろ。しろ 」と 繰り返して

「 あのさあ~ この しりとりは どうやら 白と黒だけで いくらしいけど… どないする? いく? 」と たずねる。すると たいがい
「 え?  いく! 」と なる。

「 ほんなら いくで! “ ろ ” が ついて 白いもん 」
「 ええ~ 」「 ろ ? 」「 ろ…? 」

子ども達は まだ 要領がつかめないので もたついている。

「 あ。こんなとこに ちっちゃな字で ヒント 書いたあるわ。読む? 」
「 うん 」結構素直。文字として 読まず 会話の感じで 声を出す。
「 ほのお ゆらゆら… 」ここまでで
「 ろうそく! 」と 元気な声。
「あたり! 」で ページをめくる。

ろうそくの 隣には “ くわがた ” 

「 次 “ た ” の つく 白いもん 」
「 えっ? ええっ… 」

調子が乗ってきたら スピードアップ。

『 あか・みどり・き 』『 ちゃいろ 』と 一気にいきたい。
3冊とも とにかく キレイなデザイン。

“ くも  もち ”   “ はっぱ  ぱぷりか  ”   “ びおら  らっかせい ”   左右の バランス 兼ね合いの 配慮も おもしろい。

子ども達と一緒に ホレボレと 見惚れる。


最後『 ちゃいろ 』 の 裏表紙を見せて 「 あれ? これ なんやろ? 」
表紙 裏表紙 と 行ったり来たり。

「 あ。お茶や!」
そう。ほうじ茶に 紅茶 麦茶に ウーロン茶!
「 うわぁ~ 」「 すごいなぁ~ 」
この 声を聞いて 毎回 嬉しくなる。


ほんま キレイな 本。よう できた 本。ええわ~。
星川さん。ありがとう。こんな感じで 遊ばせてもろてます。









退屈やった トナカイさん。




『 トトトの トナカイさん 』( 長谷川義史  ブロンズ新社 )
この本も 高学年との ひろば読みに おすすめ。

“  トナカイさんです。
トナカイさんは たいくつです。 ふゆの あのひ いがいはね… ”
結構 小さな声で読み出して ここで  ストップ。

「 えっ? 」
「 えっ??? 」
と 子ども達。 しばしの “ 間 ”  が あって

「 ああ~っ  そういうことね! 」
「 えっ? どういうこと?」
「 そやから 冬の あの時 以外は ヒマやねん 」
「 ああ~ 」
「 そうか~ ! 」

じわじわっと 解ってきて みんな めちゃくちゃ ええ顔して笑う。


しかたがないから ひとりで しりとりをする トナカイさん。
積極的に友だちに 声をかける タイプではないらしい。

そこへ やってきた イノシシさん。
突然 向こうから来るねんもん びっくりの トナカイさん。
でも よかったやん。 イノシシさん 来てくれたやん。

それから  “ シ、シ、シ、シ、シ ”
「 つぎ 誰が来ると思う? 」
また 小さな声で 尋ねると

「 えっ? シ… シ… シ やったら… 」
「 シロクマ!」「 シマリス!」「 シシトウ!」
「 シシトウ…。それはないと 思うわ… 」

「 シマウマ!」
誰かが 言った 途端に
「 あたり‼️ 」と 声をかけて ページをめくる。
「 おおっ!」

子ども達に 「 つぎは  当てるぞ!」  の スイッチが 入る。


トナカイさんは 誰かを 誘ったわけではない。
けど、なんかしら 次々 誰かが やってくる。
ええなぁ~ この関係。




次は誰が来てくれるのか 覚えていなくても 大丈夫。
ページの隅をめくって カンニングしたら いい

でも ちょっとだけにせんと つぎのページの絵が 透けて見えるからね。
ま。それも愛嬌やけどね。



間を 取れば 子ども達は 絵を読み 空気を読む。

ひろば読みの コツは 小さな声で読んで あとは 黙って ニコニコしとくこと。
これ 結構 難しい…らしい。

プロフィール

加藤 啓子(かとう けいこ)。

Author:加藤 啓子(かとう けいこ)。
絵本あれこれ研究家?として”えほんのひろば”で”ひろば絵本”を”ひろば読み”とあちこち駆け回っています。

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