絵だけ 読む。それがいい。 小さなひろばで





昨年4月から “ 児童発達支援・放課後等デイサービス ” の 施設で している 月1回 の 小さなひろば。

なんらかの障がいを 持っていて 大きな音や コミュニケーションが 苦手だったり  読み書きが しんどい こどもたちが ひととき 過ごすところ。

1年半 ほど前。 ひろばの部屋にも入れなかった子が 今はリラックス。

気になる本をささっと集めて じっくり読む方法を編み出した子。

選ぶ本も 幅ができてきた。



この日  “ こしだミカさん ”  の 本をまとめて置いてみた。

『 アリのさんぽ 』( 架空社 )
黙ったまま ページを めくる。 
「アリ 大きい…」 子どもが 小さな声で つぶやく。
「 ザリガニ  でかい… 」「 タコ…」「 イカや…」
“ ゾウ ” の 絵は 静かに 眺めてる。
ぎょろりとした 目 だけのページ。「 これだれ? 」 と こども。
「 ヌマベリ…  」とだけ 小さな声で伝える。

このとき 文章は いっさい 読まなかった。
こどもたちと じっくり じっくり 絵を読んだ。

『 ひげじまん 』( 小学館 )
大きな  なまず  に びっくり。
「 ひげ  ブルブル ブルルルーン 」くらいの 言葉を 添える。
おおなまずが 蹴飛ばされて 飛んでいくたび こどもたちは 静かに笑う。
少しずつ  笑いが 広がっていく。

温泉に 浸っている シーンを 見ながら 「 大きな お風呂 やねえ~。こんなお風呂  入ったことある ?」 と これまた 小さな声で尋ねたら 
こっくり と うなずいた。

ひげを ちょん切られて 番台に いる おおなまずの おっちゃん。ええ顔 したはる。
絵本を手にしてる わたし達も ついでに ええ顔 に なっていく。

『 でんきのビリビリ 』( そうえん社 ) の 家電 工具に 見とれてる。
 絵を しっかり 読んでいる。  じっくり 楽しんでいる。

それとは 対象的に 猛スピードで ページを めくるだけの子も もちろん いる。
猛スピードの 中でも その子は 絵を 読んでる。
それを 繰り返す。繰り返すことを 楽しんでいる。

今、このとき  文章を 読まなくてもいい。
ページを めくるだけを  こどもたちと楽しむ。

ひとりひとり の 読み方が ひとりひとり違う。と、 こどもたちから 学んだ。

こどもたちと 肩並べて 小さな声で読みあうと お互い 居心地いいと 気ずいた。


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プロフィール

加藤 啓子(かとう けいこ)。

Author:加藤 啓子(かとう けいこ)。
絵本あれこれ研究家?として”えほんのひろば”で”ひろば絵本”を”ひろば読み”とあちこち駆け回っています。

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